中小企業と「名ばかり管理職」問題
「名ばかり管理職」の話題というと、表に出るのは大企業の場合が多いのですが、6月19日、中小企業における「名ばかり」の和解のニュースがありました。
共同通信によると、兵庫県尼崎市のスポーツ用品会社「エイティズ」は、元技術課長に「名ばかり」で訴えられ、不払残業代など合計1400万を請求されました。そして大阪高裁で和解、残業代と遅延損害金合計にあたる解決金800万円を支払うこととなったということです。
この会社は、資本金2,000万円、従業員はパートを含んで70名という規模。まさに中小企業です。
このニュースは、飲食業でなくても、中小企業でも、名ばかり管理職の問題は起こること、またもしも中小企業であってもひとたび問題が起こったら、非常に影響(金銭的負担)が大きくなってしまうことを教えてくれます。
ところで、日曜日の日経新聞に、ワタミの渡邉美希社長の言葉が有りました。
「店長を管理職から外すことは考えていない」「店長の権限を拡大し、自分の店だという楽しさや責任をもっと持ってもらいたい」と。そしてサッスガーと思ったのが、「伸び悩んでいる店長には、能力を伸ばしていくような支援策を考えたい」という部分です。
何事もそうですが、“もめる”のは納得できていないから。
管理職に残業代を払うにせよ、逆に管理監督者扱いとするにせよ、「うちでは、こうだから、こう扱いたい」と、意図や対応をしっかり説明し、相手が納得できているかまで確かめること、そして不足している部分があれば、手助けしてあげる・・・・これって、かなり意識しないとできません、ほとんどできていないと思います。
この「名ばかり」問題で、会社の資金繰りがどうにかなってしまわないように(中小企業でしたら、十分に考えられます)、また社員や管理職が会社に対する信頼や働く意欲をなくしてしまわないように、皆さんの会社でも、きちんとした取組が必要です。
・・・今日は、実は午後の予定がキャンセルになり、時間がとれて珍しく昼間にブログの更新ができました!!