最低賃金、28円引き上げへ!?

厚生労働省の審議会は、今年度の最低賃金について、すべての都道府県で28円引き上げ、全国平均で現在の時給902円から930円とする目安を示しました。
引き上げ額は、最低賃金が時給で示されるようになった2002年度以降で最も大きくなっており、実際にこの引き上げ額が適用された場合、静岡県の最低賃金は、現行の885円から913円へと改定されることとなります。

この都道府県別最低賃金、昨年度は“新型コロナウイルスの影響を受ける中、雇用を守ることが最優先である”とされ、改定はおこなわれませんでした。

今年度も新型コロナウイルスの影響は続いている状態なのでは…?と感じるところではあるのですが、ワクチン接種が進んでいることや、経営が厳しい企業には支援策が検討されていることなどが考慮され、改定の方向性が示されたとのことです。

改定案が適用された場合、経営面への影響はもちろんのこと、社会保険上・税法上の扶養範囲内で働くスタッフの働き方の見直しや、会社全体の賃金バランスの確認が必要となるなど、会社に与える影響は大変大きなものとなります。

最低賃金の改定は、10月におこなわれる見通しとなっています。
時給アップ分の人件費をどう捻出していくか。
扶養範囲内で働くスタッフの勤務時間が短くなった場合、社内の仕事はどう割り振るのか。
生産性を向上させるため、何ができるのか。
今年度の改定額の正式決定はまだ先ですが、政府は将来的には時給1,000円を目指しています。
準備できること、考えておけること、今から取り組んでいきましょう。