子育て支援に待ったなし・・・問われる中小企業の社会的責任

 今日はあいにくの雨模様、こういった日こそ気持ちをシャキッと引き締めて、笑顔で元気に働かなくてはと思います。

 

 さて、先週2/8(金)には当事務所主催で「うつ病」対策セミナーを開催し、参加企業様には大変好評の内に終了しました。私も顧問先に「うつ病」による休職者または「うつ病予備軍」を抱えている企業、その他長時間労働でメンタルの部分に配慮を要すると思われる企業があるため、参加させていただきました。

 

 参加企業のほぼ全ての企業様が、現在「うつ病」発症者に対応に追われている、もしくは過去に「うつ病」よる休職からやむなく退職に至るケースを体験している状態で、具体的な対応策や予防策を切実に求めていて、このセミナーにより、企業としての対応に一定の道筋を見出すことができたようで、非常に満足度の高かったセミナーではなかったかと思いました。

 

 さて、ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の両立)がしきりに唱えられています。うつ病対策しかり、子育て支援しかり、加速する少子高齢化社会において、生き残りをかけて経営に取り組んでいる多くの企業にとって、難題が降り注いでいます。しかし、売り手市場の求人で選ばれる企業、縁あって入社した従業員が安心して働き続けられる企業を求められているのも事実です。

 

 発生してしまった「うつ病」対象者に公正で明確なルールをもって誠実に対応すれば、やむなく退職に至っても残る従業員は会社への帰属意識を高めることでしょう。うつ病の予防策の一環として、常日頃から従業員それぞれが互いを仕事のパートナーとしてコミュニケーションを図ることができれば、仕事も円滑に進むことでしょう。また、出産から育児そして職場復帰まで、しっかりとレールを敷いて対応すれば、女性従業員の定着やそこからその会社の評判は世間に広がることでしょう。さらに、長時間労働を無くすなど過重労働対策に取り組めば、つまらないミスや不良品の発生を抑制でき、企業の生産性も向上することでしょう。セクハラ・パワハラ対策もそうです、モラルの向上は従業員の結束を強めるためには欠かせません。

 

 理想論ではあるかも知れません。しかし、一段でも階段を上ればまた違う世界が見えてくるのではないでしょうか?私も、一緒にそのお手伝いができればと思っています。

 

 さて、2/11(月)の日経新聞から記事を紹介します。

 

 −子育て支援計画の義務付け、社員101人以上に拡大へ−

 厚生労働省は今国会に次世代育成支援対策推進法(次世代法)の改正案を提出し、従業員が101人以上の企業に子育てを支援する行動計画の策定を義務付ける。2005年4月に施行された現行法は従業員が301人以上の中堅・大企業に策定を義務付けたが、300人以下の中小企業は努力義務にとどまっていた。改正によって義務を負う企業は約3倍の4万2000社に増える。従業員が100人以下の企業は引き続き努力義務とする。 

 

 行動計画を策定する企業を増やすことで、仕事と子育てを両立しやすい環境を整備するよう促すのが狙い。計画を策定しない企業には各都道府県の労働局が指導・勧告する。改正法の施行日は09年4月の予定で、新たに策定の義務を負う中小企業には2年間の準備期間を設ける方向だ。(記事終了)

 

 少子化対策への国の焦りを感じます。

 

 実際に顧問先にも対象に当てはまる企業も出てきます。将来を見据えた中小企業ならではの取り組みをアドバイスできるように、情報収集と経験を積まねばならないと感じています。