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賃金・賞与の払い方、評価の仕方

御社では、賃金や賞与をどのように決めていらっしゃいますか?

いろいろな経営者にお話をうかがって感じるのは、「今の決め方でいいのだろうか?」と、ちょっと不安なお気持ちの方がとても多いという事です。気にはなっているけれど、なかなか変えるところまではいかず、やはり従来と同じ決め方をしている・・・そんな状況ではありませんか?

賃金や賞与のことは、経営者にとって非常に大きな問題です。もちろん従業員にとっても。働いていて何がうれしいか・・・社長に褒められたとか、お客様に喜んでいただけたとか、これまでできなかった仕事ができるようになったとか、それはもちろんですが、やはりがんばったから賞与がたくさん出たとか、たくさん昇給したとか、これはまた格別のうれしさがあるものです。

自分の賃金はどうしてこうなっているのか、また賞与はどうだからこの金額なのか、じゃあ、何をどうやったら増えるのか、経営者がそのあたりをしっかり考え、きちんと説明してあげることは、従業員にとって、また経営者にとっても、とても大切なことなのです。

経営者のみなさんはよく、「給料を増やしたかったら、自分で考えて自分で増やせばいいじゃないか」といったことをおっしゃいます。けれど自分で考えてといっても、経営者の評価基準自体が明確になっていないのでは。そして、もしも苦労して何かをやったとしても、はたして本当に賃金や賞与が増えるのか、それもはっきりしない。そんな状態では、もしも従業員のモチベーションが上がらないとしても無理ないのではないでしょうか。

≪従業員に「うちの会社で絶対必要な人材」になってもらう手順≫

【1】 どんな人、何をやってくれた人に給料をたくさん払いたいのか、まずこれをじっくり考えてみる

社長さんがやりたいことは何ですか、会社をどうしていきたいですか?
そしてそれにはどんな人材が必要ですか?
その人材にどんな行動を取ってもらいたいのですか?

社長さんが、頭の中・心の中で漠然と考えていることを、自分で察して、行動して、成果を出してくれる社員!
理想ですよね。そんな従業員がいたら、いくらでも払うのに・・・。
でもそれはやっぱり、あくまで理想。
従業員に、「オレの気持ちがわからないのか、社長になったつもりで考えてみろ」と言ってもこれはムリ。
やっぱり社長さん自身が「うちの会社で必要な人材」とはどんな従業員か、どうすればそんな人材になれるのかを手順を追って考えていかなくてははじまりません。
そして、これがみんなのヤル気を引き出すことになるのです。



【2】 会社が何を評価するのかを従業員に説明できるようにする


もしかしたら、今のやり方が、実は一番会社にピッタリなのかもしれません。
(確かにそういう場合も多いのです)
でも、もしそうであったとしても、それが社長さんの頭の中にあるだけではダメ。
従業員にはサッパリ伝わりませんから。「結局社長が好きに決めている」と思われているかもしれません。

いえ、「好きに決める」事が悪い、と言いたいわけではありません。
社長さんの「好き」の基準は、「自分の思ったとおりに、つまり会社のためにやって欲しいことをやってくれているから」であることがほとんどなのですから。
ただ、もう一度言いますが、その基準がほとんどの従業員にはわからない、伝わっていない。
「自分の気に入った従業員」だけがかわいいんだ、社長は。と、従業員から「社長のお気に入り」という言葉で簡単に片付けられてしまっている状況をよく見聞きします。

ここは、そう、「お気に入り」の理由、つまり会社が何を評価するのかをはっきりさせ、その基準を従業員にきちんと伝えることが大切です。」



【3】 従業員に評価をしっかり伝える


うちの会社では、賃金や賞与はどう決まるのか、評価の基準は何なのか、それが伝わったとしたら、次に従業員が感じるのは、「じゃあ、自分ってどう見られているの?」という疑問。
あたり前の流れですよね。
逆に、もしもこう思わなかったとしたらよっぽどの自信家か、逆にまったく自信をなくしてしまっているかです。
これはこれでそのままにしておくわけにはいきませんが。

大切なのは、まずはじめに自分自身で自己評価をしてもらうこと、そしてその自己評価と会社評価のギャップを本人にはっきりと認識してもらうこと。
これをしなければ今後の発奮も、成長も望めません。


【4】 「あなたはこうすればもっと良くなる」について従業員とやりとりする


「こうやって決まるんだよ」「こうすれば増えるんだよ」と言われて「わかった!じゃあ私はこうすればいいんだ」と自分で理解して自分で動いてくれる従業員。いったい何割くらいいるでしょうか。
もちろん会社によってかなりの開きがありますが、私の感覚では、中小企業では非常に少ないと思います。それこそ、2:6:2の法則の上位2割もいないでしょう。

そして、まさにここからが本当の勝負。
つまり、賃金や賞与の払い方を決めるのはそんなに大変なことではありませんが、制度をどう使うか、従業員の意識と行動をどうやって変えていくかが一番大切なところ。
つまり、この部分が「難しいのは運用」と言われるゆえんです。

そう、この運用の部分は、やはり簡単にはいきません。
なぜなら、ここからは社長さんを中心に管理職を巻き込んだ全社的な取組にならざるを得ないからです。
社長さんが、管理職が、従業員と真剣に向きあう、面接で、そしてもちろん日常的なかかわりのなかでも。
自分は、あなたは、どこをどうしていくのか、できているのかいないのか、のやり取りをすること。そして、これは制度を作る以上に、いえこちらの方がずっとずっと手間がかかるのです。
でも、この「従業員の意識と行動を変えるためのかかわり」、会社にとってなにより大切なこと、まさに今やらなくてはならないこと。そしてそのために会社はまず、管理職に部下との好ましいやり取りの仕方から教える、そこからなのです。
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